秋冬23年デビューコレクション

AkmeはLAを拠点とするブランドです。商業主義の制限を捨て、製品の一点一点の特徴やその背後にある物語を受け入れます。

AkmeはデザイナーJesusとCentral Saint Martins出身のRikoによって生み出されたブランドです。ブランドのクリエイティブ・ディレクションを共同で担当するRikoはマーケティング、プロモーション、アート・ディレクションを担当し、Jesusは製品デザイン・開発を担当しています。ストーリーテリングと品質に重点を置いた密接なコラボレーションの結果、消費者主義的なアプローチを超えたブランドが生まれました。製品にともなって体験を作り上げ、手作りされていて長期間使用できるものが製作されます。

宮崎駿の1984年の『風の谷のナウシカ』や、1960年代のフォトグラフィーに焦点を当てた日本の雑誌、Provokeを引用して、物語の限界を押し広げます。Provokeのように、Akmeのコレクションは、製品の寿命を超える物語を提供することで、時代をカプセル化する(空気を捉える)ことを目的としています。

そのため、Akmeはコレクションをアルバムのようにアプローチします。今日の暗闇を掘り下げ、会話を促進し、「修正する移動」を促進することを目的とする作品の集合です。日本、アメリカの文化を融合し、創設二人の家族の歴史を統合することで、Akmeは「破壊が迫っている混沌の戦争世界での生存戦術」のロードマップを提起します。

秋冬23年デビューコレクションE31 Initiationは「レバレッジ(てこの作用)」の概念から生まれ、Akmeの世界へのウェルカムガイドとして、何種類かのユニフォームとしての靴を提示します。ブランドの「ウェルカムパッケージ」は、新しい場所を労働者のマイノリティに正当化し美化するために伝統的に使われている宣伝戦略なアプローチです。このコレクションは、自分が周りから望まれるものと調整するためのプロセスの始まりを表しています。周りが設計したものに完全に属することができないように設計されているものに自分自身を模倣して形作ろうとすることのコンセプトです。5つの異なるシルエットを持つ50足限定の靴を全てJesusによってデザインされ、ロサンゼルスにあるLALA LANDという工場で生産されています。製品の透明性、品質、アクセス性を重視して、靴は耐久性がある牛革から作られており、厚みのあるマットブラックに仕上げられています。シルエットは、過去と現代の靴の要素を再設計し、比率、ラインワーク、構造方法を歪めたり、統合したり、リミックスしたりして、「アイデンティティ危機」となる親しみをもっともらしい不確かなものを生み出します。

Akmeは、ブランドとプラットフォームの間に位置付けられ、現代のブランドの概念とそれが何であるかを再定義しています。Jesusによると、「Akmeは、高級フットウェアブランドではない、技術ブランドでもない、ファッションブランドでもない、そして単なるフットウェアブランドでもありません。技術的には、これはすべてのバスタードチャイルドです。」

Akmeは、コミュニティを創造することをミッションに掲げ、ブランドの中心にクリエイティブな人々を集めています。そのため、現代の若手東ヨーロッパのクリエイターであるVictor ShevchenkoとLiza Barbakadzeを起用し、コレクションのテーマを彼らが選んだメディアで解釈することができます。このコラボレーションは、Akmeの新しい勇敢な世界への素晴らしい視覚的導入をもたらします。

「AKME E31:前提とレバレッジという概念の誕生を描いたキャップスルーです。身元が唯一の通貨であった初めのころ。欲求と需要が存在していたが無視されていた時代。力の法則が隠され、理解が奪われ、混乱が「選択」として与えられた。敵を大量生産するための認識が始まった。排除される気持ちが設計されて、証書なしで資産を払わざるを得なかった。ゲームの開始が教えられなかったが、次々に失うことで学ぶことができるという概念。問いの始まりです。」